4月29日(日)に行われたIBオープンクラス決勝。
4月29日(日)に行われたIBオープンクラス決勝。
この日のレースの中で最も場内が沸いたのがIBオープン決勝だと思う。
3月初旬の関東戦で痛めた腕の調子が一向に回復せず、Round-1 SUGOでは押さえの利かない状態で参戦。
Round-2名阪でも痛みが走る状態で無理な参戦となった。
木下にしてみれば不本意なことだっただろう。
彼のレースを観たことがある人なら解ると思うが、無駄のないスムーズなライディングで静かに前走者を抜き去る「木下マジック」(←勝手に命名)が彼の持ち味のひとつである。強引な手法を用いずにスマートに前へ出るフェアな彼のライディングこそ、全日本に相応しいのではないだろうか。
全国の#126ファンにとっては、全日本の場で一刻も早く木下マジックを披露して欲しかったに違いない。
前回の名阪から3週間のインターバルを置き、満を持して臨む全日本Round-3。
いよいよIBオープン決勝のバーが下りた。スタートで前に出た#26松下光(TEAM HAMMER)は、しばらくトップを快走するが、後ろにぴたりと木下隼がつけ、パッシングポイントを探しながらプレッシャーをかける。
ハイペースで疲れたのか3連ジャンプを小さく跳ぶようになった松下。それを見逃さなかった木下は、次のLapで3連の大ジャンプを一気に、松下の頭上を跳ぶような形でクリア。大胆なパッシングに場内は大きくどよめく。
木下はその後もペースを上げ、今期2度目の優勝をIB2と同日にパーフェクトで決めた。
いつも静かに勝利する木下が、全日本に残したインパクトは大きなものがある。
稲垣佳樹、田中雅巳、松下光という好敵手との対戦を経て、木下は怪物へと進化するのか。
それとも新たなヒーローが登場するのか、ますますIBから目が離せなくなってきた。
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